小学生の頃“宿題”はイヤでしたが、作文や読書感想文は不思議と嬉しかったです。自分の思いを自由に書けるのが楽しかったんでしょうね。でもお母さんを早くに亡くされた中村良子さんにとってはこの“宿題”はつらかったでしょう。上田輝子先生の温かい後押しと、良子さんの素直な心がこの詩を生みました。
昨年出会った[北岡ひろし]さんが僕のライブでこの「宿題」をk聴かれ、感動され、CDにまで入れて大切に歌ってくださっています。この詩に玉名の〈蓮華院〉で偶然に出逢い、僕に曲を付けて多くの人に聞いてもらったらと勧めてくださった玉名高校時代の恩師[鶴上寛治先生(犬童球渓の孫)]は昨年の4月、郷里人吉でお亡くなりになりました。
【北岡ひろし「宿題」】
⇒ https://youtu.be/HoPNF18Z5Lk?si=On08RtJFlRellACU
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詞 :中村良子(弓削小6年生)
作曲:関島秀樹
今日の宿題はつらかった
今まででいちばんつらい宿題だった
一行書いては なみだがあふれた
一行書いては なみだが流れた
「宿題は、お母さんの詩です」
先生は そう言ってから
「良子さん」と 私を呼ばれた
「つらい宿題だと思うけど がんばって書いてきてね。
お母さんの思い出と しっかり向き合ってみて」
「お母さん」と 一行書いたら
お母さんの笑った顔が浮かんだ
「お母さん」と もうひとつ書いたら
ピンクのブラウスのお母さんが見えた
「おかあさん」と 言ってみたら
「りょうこちゃん」と お母さんの声がした
「おかあさん」と もういちど言ってみたけど
もう 何も聞こえなかった
がんばって がんばって 書いたけれど
お母さんの詩はできなかった
一行書いては なみだがあふれた
一行読んでは なみだが流れた
今日の宿題はつらかった
今まででいちばんつらい宿題だった
でも
「お母さん」と いっぱい書いて お母さんに会えた
「お母さん」と いっぱい呼んで お母さんと話せた
宿題をしていた間
私にも お母さんがいた
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