2017年1月17日火曜日

【 22年目のあの日がまた巡ってきた 】~ あの日を忘れない… ~

【 22年目のあの日がまた巡ってきた 】~ あの日を忘れない… ~
まだ明け切れない朝の5時46分。前の年の秋に滋賀に引っ越してきて、10月31日に長女が生まれたばかりの新居であの揺れを体験しました。とっさに子供を抱きかかえ、家の外に出るべきか、じっと揺れが収まるのを待つべきかオロオロしていました。時間が経つにつれてその被害の大きさがニュースから伝わってきました。こんなことが現実に起こるものかと夢を見ているようでした。この時は家を離れることもできず、何も力になる事は出来ませんでした。その後震災から10年目を迎える時に『あの日を忘れない』と『稲むらの火』の2曲を作りました。辛く悲しく悔しい体験の中から、大切なこと、教訓も次の世代に何かを伝えるために…。22年たっても悲しみは消えません。子供を亡くした親御さんは子供の歳を数えます。どうして救えなかったのかと自分を責めてしまいます。忘れよう、前を向いて進もう、そう言われても一生忘れることができません。今年もまた涙を流してしまいます。
今日は6年ぶりに神戸の[ワンストップカフェ]でライブをさせていただきました。その時は3ヶ月後にまた日本で大きな地震が起きるなんて考えも及びませんでした。それからは東日本の被災地を訪れることが増え、疎遠になっていました。そして昨年4月の熊本地震です。
1月17日、今日、この日に神戸で歌いたかったのです。何ができるわけではありませんが、この日にここで歌うことに大きな意味があるような気がしました。僕がこの22年間、何の力もありませんでしたが、ずっと震災と歌で関わってきたことの確認をしたかったのです。ワンストップカフェも4年前に新装し、さらにとても素晴らしいお店になっていました。この敷地の中でも10人の方が亡くなったそうです。マスターの[寛座孝英]さんは僕と同い年です。相変わらずの優しい微笑みで、奥様と仲良くお店を続けていらっしゃいました。寒い中わざわざ来ていただきましたお客様、どうもありがとうございました。目の前の三王神社にお参りしてきました。当時全壊し、避難所で新年を迎えたそうです。いまだに仮の社務所でがんばってらっしゃいました。町はすっかり復興し、震災の傷跡はほとんど見つけることができません。でも見えないところでまだ傷を癒せないでいる方もいらっしゃいます。伝えていかなければいけない大切なこともたくさんあると思います。











明日18日は[島津亜矢さん]の新曲『いのちのバトン』が発売されます。カップリング曲は『帰らんちゃよか』のライブバージョンです。再び皆さんのお耳に届くことを楽しみにしております。