【 被災地を行く 】 ~ 遠く春の便りを感じながら ~
被災地にお邪魔する時は、なるべく一般道を走るようにしています。季節と復興の様子が見えるように…。そこに生活されてる方が利用されてる店や場所をできる限り訪れるようにしています。暮らしの息吹や思い少しでも感じられるように…。
郡山からは国道8号線を北上し、松川から151号線に入り霊山を越え、まっすぐ走れば相馬市磯辺へ着きます。もう何度も走り慣れた道です。途中、川俣町の[駒桜]に出会いました。
樹齢500年以上のエドヒガン桜です。所々に汚染された土の黒い袋がまだ残されています。
でもどこかに移されたんでしょうか?以前よりも数がずいぶん減ったようです。途中復興のための立派な道路が作られています。のどかな田園風景には似合わない大きな橋脚や巨大なトンネルが掘られています。
こんなところにも復興予算が使われているのでしょう。磯部地区はすっかり造成されて生活の匂いはありません。住居にも田畑にも使えないそうです。無機質なソーラーパネルが広がっていました。切なさが増幅される…。
その一角に慰霊碑が建てられています。この日は3月13日でしたから、花がたくさん手向けられ、時々手を合わせる方とすれ違いました。お母さんが亡くなられたそうです。
[山信田]の復興公営住宅は切り開かれた高台にこじんまりと整然と並んでいました。真新しい集会所が会場です。あちこちの仮設住宅から新しく引っ越してこられた方ばかりで、皆さんの交流はまだこれからです。お世話になった熊倉さんや山田さんとご家族ご親お友達。東京からは楢葉町にご両親が住んでいらした兼俊さん(お嬢さんは石巻在住)ご一家もおいでいただき、そして何度もお会いした地元の方々も集まってくださって賑やかな再会のコンサートとなりました。