2016年4月17日日曜日

本当の事は行ってみないとわからない

【 本当の事は行ってみないとわからない 】〜 誰のための報道かを知ること!〜
熊本を中心とした九州での大地震の余震と被害は続いています。たくさんの方が避難を続けていらっしゃいます。亡くなった方も増え、まだ行方不明の方もいらっしゃるようです。東日本大震災で被災された方の話を思い出します。避難している方にはほとんど情報が入ってきません。テレビの報道はそれ以外の全国向けが多いからです。本当に困っている人の事はなかなか把握できず届いて来ません。地元のラジオ局の情報はかなり具体的です。それと今はネットでのやりとりが大きいようです。
昨夜避難所になっている〈一新小学校〉に行ってきました。ここだけで1,500人以上の方が避難されています。すべての教室、廊下、体育館、あらゆる空間が人で溢れています。熊本では700カ所近くの避難所があり、避難されてる方が集中しているところでは雨の中、室内に入れない方もいます。ここでもボランティアの方は外の渡廊下などで休んでいらっしゃいます。藤崎台球場にほど近い〈新町〉のこの小学校に夜9時半ごろ到着しました。途中、熊本から北へ向かう一般道は、高速道路の通行止めの影響と、余震が続く熊本を離れる車で、田原坂から3キロほどの大渋滞が続いていました。水は断水、水洗トイレはプールの水を使います。時々電気が通じますが、ほとんど停電です。当然名物の路面電車も走りません。電線が道路に垂れ下がってるところがあり、緊急車両が到着しました。ガスは安全を期すために止まったままです。水も食糧も毛布かなり足りないそうです。
《僕の実家のある〈荒尾〉から、たった40キロしか離れていない熊本市内がこのような状態だと言うことをは足を運んで初めてその事実を突きつけられました》
何と言う不覚でしょうか❗️ 個々に心配な人とは連絡を取り合っていましたが、荒尾が比較的被害が少なく、落ち着いてきた事から現実を知る心が曇っていました。新町は〈藤崎台球場にある7本のクスノキ〉を守るキャンペーンをして、CDを作ったりして大変お世話になった町です。電話でとりあえず必要なもの(おむつ、粉ミルク、生理用品、薬、ウェットティッシュ、飲み物、何でもいいから食べるもの…)を聴き、車に詰めるだけのものを詰めて向かいました。ところが夕方まであった食料品が途中のスーパーコンビニに全くないのです。熊本市内ではとっくの昔にガソリンも含め、そういう状態だったそうです。熊本にいる音楽仲間もそれぞれに外の駐車場や事務所など、家を離れ2日目の夜を明かしたそうです。特に夜に強い余震を感じる恐怖はかなりのものだったようで、市内の小中学校はほとんど避難者でいっぱいの状況のようです。今日は雨の中、学校内に入れない人や、そこさえ恐怖に感じる方は、運動場に止めた車の中で過ごしてらっしゃる方も多いそうです。「荒尾や大牟田まで来れば、何とか食べ物もガソリンも手に入りますよ!」とお話しすると、そこまで行くガソリンと、途中の道が不安ですとおっしゃいました。規模や状況は随分違いますが、東日本の被災地で聞いた話と重なります。土曜日の夜10時すぎ、1番賑わう熊本の繁華街の新市街や下通り辺りも、店はすべて閉まり、静まり返ったアーケード街には人が全くいません。名店〈鶴屋デパート〉もしばらくは営業中止です。闇の中に無言でたたずむ名城〈熊本城〉の石垣も無残な姿のまま…。じっと耐えて、傷ついた熊本を見守っています。ただ警備員もだれもいません。そこまで手が回らないのでしょう。国宝の石垣が心配です。3日前には、ここにいたのですがまだ信じられない光景です。19日火曜日に藤崎台球場で行われるはずだった巨人〜中日戦も中止となりました。熊本空港も新幹線も止まったままです。数は減りましたが余震もまだ続いています。しばらくはこのような状態が続きそうです。個人でできる事は本当に微々たるもので限られていますが、できることをやりたいと思っています。早く落ち着いた日々を取り戻し、いちにちも早く復興することを願っています。昨日までの大雨も上がり、今朝は晴れ間が見えています…