【 琵琶湖に架け橋がかかりました 】~ 湖岸に架かる橋板のねがい ~
水の都滋賀県の新しい文化の再スタートです。水道が普及する前の湖西地域の湖岸では、“橋板” と呼ばれる3メートルから5メートル位の木の板が琵琶湖にかけられていました。そこでは、野菜を洗ったり食器を洗ったり水を汲んだりして、日常生活の1部となっていました。命の水の琵琶湖の水質を守るための様々な決まり事があり、琵琶湖を汚すようなものは決して流さなかったのです。今では必要とされなくなった“橋板”の、しかし、だからこそ、今に伝える大切なメッセージを残すためにあえて復活したのです。〔橋板文化を復活させる会]の皆さんと今年出会うまではこの存在を僕も知りませんでした。地元の方でも知っている方はごく少なくなりました。高島市針江地区に残る、豊富な湧水を生活の中で大切に使い、きれいな水を琵琶湖に流す、生水(しょうず)の川端(かばた)の存在はよく知られています。それと同じ様に、ここ、特に堅田から今津あたりの湖岸では、遠い昔から琵琶湖の水を大切に守って暮らしてきました。環境の大切さ、自然への感謝の気持ちを未来へ、世界へ伝えるために“橋板”を復活させ、それを広げるために『橋板のねがい』を作り本日ここで発表しました。まずは、今年誕生100年目を迎える『琵琶湖周航の歌』を皆さんと一緒に歌いました。このプロジェクトの中心的存在の[嘉田由紀子]さんも絣の衣装がお似合いです。すばらしい声で、初デュエットも実現しました。地元の方を中心に、手作りの橋板復活の会となり、大学の先生や地元の方の“橋板談義”も楽しく、ためになりました。6月28日の〈琵琶湖周航の歌誕生100周年〉に合わせて、ニューアルバム【故郷を抱きしめて】を発売します。その中の1曲としてこの【橋板のねがい】も急遽収録することが決まりました。