2019年3月10日日曜日

【 あの日から8年が経ちました 】〜 琵琶湖には春の気配です 〜

【 あの日から8年が経ちました 】〜 琵琶湖には春の気配です 〜
それぞれの8年です。僕にとっては早い8年でした。津波で大きな被害を受けた東日本の町の風景はすっかり変わりました。当初から危惧していた海の見えない防潮堤や、味気ない土地のかさ上げは故郷を無味乾燥にしています。大切なものをなくした直後はそれが最優先だったのかもしれません。復興商店街もでき、少しずつ町に帰ってくる人が出始め、数年前は少し希望が見えていました。今は町の土台がやっとできつつあるところです。ボランティアや、復興支援、応援もだんだん減ってきました。時がたつほど故郷に帰る条件が厳しくなります。年齢も高くなります。本当に帰れる人がどれぐらいいるでしょうか。復興オリンピックが近づいてきました。現実にはまだ復興には程遠い現状です。オリンピックに来た人が東日本を訪れるでしょうか… 。今年は初めて震災の日に被災地に向かいません。もう僕の役割は終わったような気がします。僕の力は無力です。もっと大きな、根本的な支援が必要です。僕はもうこの時期にこだわらず、皆さんが落ち着かれている時期に、僕の歌がお役に立てるのでしたら、喜んで別の機会を作ってゆっくりと伺おうと思っています。僕はずっと忘れません。ずっと応援しています。
今日3月10日は、8回目の《一希一灯会》がJR大津駅前で行われました。僕も震災の次の年からずっと参加しています。これまでは琵琶湖畔のなぎさ公園で行われていました。駅前が整備され、お店が立ち並び、人の流れが多くなったのでこちらで行うことになりました。あいにくの雨でしたが、皆さんの心は東日本に届いたと思います。少しずつ春が近づいています。東日本にも本当の春が早くやってきますように…