10月の3日4日5日と福島原発の横を通る幹線道路、国道6号線をいわきから相馬まで走りました。つい一ヶ月前にやっと開通したばかりで、今までは迂回して3時間ほどかかっていましたが、今では1時間半で抜けられます。～広野～楢葉～富岡～大熊～双葉～浪江～南相馬～ … 。すべての町が原発の事故で、あれからずっと元の生活を取り戻せず、ふるさとに帰ることもできず、家族も地域もバラバラで、未来の希望も持てないまま不自由な生活続けていらっしゃいます。常磐線は〔竜田〕が終点です。ホームとホームの間にゲートが作られ、電車はこれより北へは進めません。全線開通するまでは、まだ2年ほどかかるそうです。国道6号線も原発近くの町へは右折も左折もできません。ただひたすら北へまっすぐ走るのみです。【帰宅困難区域】と言う看板があちこちに見受けられ、生活の匂いは感じられず、荒涼とした風景が続きます。除染も充分進まず、震災の日からそのままというの建物もそこここに見られます。線量計の数値に驚きます。みんな心の底では故郷に帰ることができたらと、望んでいるに違いありませんが、この状況ではいつ戻れるか… 帰ってきたところで普通の、当たり前の生活ができるのか… 不安だらけだと思います。来年の3月にまた会うことを約束して帰ってきました。僕に…私たちに何ができるのでしょうか…。改めてそんなことを考える第3夜のコンサートでした。メンバーはギターの佐藤克彦さんに代わり、もう何年も手伝っていただいている、僕のことを知り尽くしている同郷熊本出身の《梅田光雄さん》にサポートしていただきました。明日の大津もこのメンバーで第4夜のライブを彩ってくれます。
