2017年3月12日日曜日

【 青空と青い海の向こうに… 】〜 あのふるさと相馬は 、今 〜

【 青空と青い海の向こうに… 】〜 あのふるさと相馬は 、今 〜
最初に訪れたのは震災3ヶ月後だった。津波で流された町は、ほとんど手付かずのままだった。10数回、訪れるたびに街の姿は変わって行った。今はあのにぎわった町も、緑の田畑も茶色い盛り土とソーラーパネルの下だ。礒部は海の色が真っ青で… こみ上げるほど美しかった… 。





今年も皆さんは待っててくれました。3月12日、今日は慰霊祭や学校の卒業式も行われていました。そんな中、復興住宅の集会場に懐かしい顔が集まりました。飲み物や食べ物をいただき僕が励まされました。7回忌、僕の中で1つの区切りをつけなければと思っています。もう僕の歌は、いらないよ!わざわざ来てくれなくても大丈夫だよ!そう言ってもらえるのが1番の幸せです。皆さん確かに明るく元気になってらっしゃるようです。でもそれぞれの心の中には、寂しさや悲しみや悔しさが時々よみがえってくるのです。震災があって皆さんと出会えたのです。本当は出会えないほうがよかったはずです。でも今は、皆さんと再会すると嬉しくて…ありがたくて…ほっとするのです。遠い親戚のおじちゃんおばちゃんに会ったような気持ちになります。ありがとうございました。







今夜は南相馬に泊まります。途中、新しく完成した常磐線の[新地駅]に立ち寄りました。6年ぶりに復帰された木村駅長さんが、津波が押し寄せてきた当時のことを話してくださいました。車両がくの字に曲がって渡線橋に突き刺さっていた姿を思い出します。少しずつ開通し当時と同じ車両の電車が走り始めています。




小高駅の真上には、見事な満月がじっと町を見つめています。ほとんど人のいない街は、対向車もなく、しんと静まり返って真っ暗です。帰還制限が解除されても、そう簡単に故郷に戻れるものではありません。