【 三日月滝へと身を投げました 】 〜 小松女院の悲恋物語を訪ねて…〜
『♪~あなたと京都で出会った時から はかない恋とわかっていました…♪ 』[三日月の恋]の冒頭の一節です。平安時代、後醍醐天皇の孫娘[小松女院]と[清原正高]少納言の悲恋のお話です。小松女院が11人の侍女と“三日月の滝”に身を投げた10月29日、1000年以上も続く慰霊を込めたお祭りです。その地は〈大分県玖珠町〉。隣に豊後森駅もあり、日本のアンデルセンと呼ばれる[久留島武彦]が生まれた町でもあります。この秋の大祭は、嵐山瀧神社と櫻ヶ丘瀧神社合同で行われ、地元の素人の方達が演じられる、いなか芝居や相撲大会、よさこい踊りや和太鼓の披露などがあり、出店も並びこの町が一番賑わう祭りです。ここでも大吉をいただきました。歌を作らせて頂いたご縁で、今年で4度目の[三日月の恋]の奉納でした。きっかけは、10年もの間歌でお祭りに呼んで頂いた〈熊本県小国町下城〉の“ちちこぶ祭り”です。樹齢1000年以上の国の天然記念物に指定されてるこの大銀杏。そのたもとの説明書にこの物語が記されていました。すぐに心惹かれ、それから資料を取り寄せて、この歌を作りました。京都から正高公を探し求めてきた小松姫の乳母がこの地で亡くなり、印に植えられたのがこの大銀杏なのです。それから、願掛けに近くの池にそれぞれの十二個の鏡を投げ入れました。それが[鏡ヶ池]と呼ばれるようになり、今年の9月、その鏡が再現され、また池に沈められました。それを実現するために、10年間頑張ってこられたのが地元の名士[藤崎清高]先生88歳です。名前も[清原正高]と不思議なご縁があり、目と鼻の先に住まれていることもあって、熱心な活動を続けられた結果です。今風のかわいい絵を書いて後押しをして下さる方もいらっしゃいます。来年は、小国出身の[北里柴三郎]氏が千円札に登場しますが、そのお母さんは玖珠の出身です。そんな2つの町のつながりが、これからさらに強くなり、多くの人に知ってもらえ、訪れる人が増えてくれたら嬉しいと思います。そんな小さな旅でした。質素で静かに控えめで、自然と共存し伝統を守り心温まる暮らしを続けてらっしゃる人々はほんとに素晴らしい❗️日本にはそんなところががいっぱいあります。お邪魔いたしました。2つの町の方、他所から来たものを温かく迎えて下さり、親切にしていただきまして、ありがとうございました。感動、感激、感謝の二日間でした。
⭕️明日、11月2日(木)は熊本「グリーンリバー」で“68才最後”のライブとなります。サポートにデビューの時にも叩いてくれた熊本在住、〈元 飛べない飛行船〉のドラム[堀川誠]くんが来てくれます。